【マンション選びのポイント】資産価値が下がりにくい物件を見つける方法〜16のポイント〜

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こんにちは、ヒデです

全国で資産価値のない空き家「負動産」が増えているそうです。

「負動産」は西高東低 全国で空き家が3割に

日本経済新聞

せっかく購入したマンションも、年齢とともに家族構成や生活スタイルが変化し、売却を検討する日が来るかもしれません。

自宅を売却しなければならない時、いくらで売れるのか

売却金額によって生活は大きく左右されることになると思います。

大切なマンションが「負動産」にならないために、資産価値が下がりにくいマンションの条件をまとめました。

16の条件がマンション購入を検討している方の参考になれば嬉しいです。

ヒデ
ヒデ

この記事を読んでほしい方

・資産価値が下がりにくいマンションの条件を知りたい方

資産価値の下がりにくいマンションの条件

立地が良いマンション

マンション選びは立地が大切と言われます。

立地が良いほど人気があり、将来の資産価値に最も影響があるとされています。

では、立地が良いとはどのような場所なのでしょうか。

1.人気のエリア

住みたいと考える人が多いエリアのことです。

多くの人が住みたいと思うエリアは、買い手や借り手の需要が多いので資産価値が下がりにくいと考えられます。

人気エリアの代表例として、SUUMOの住みたい街ランキング(首都圏)で調べる事ができます。

首都圏の住みたい街ランキング

1位:横浜  2位:吉祥寺  3位:大宮  4位:恵比寿  5位:浦和

他にも良いイメージのある街や美しい景観がみられる街、知名度の高い街なども人気があります。

良いイメージのあるエリアの例

  • 銀座エリア:高級感、おしゃれ、大人向け
  • 表参道エリア:おしゃれ、都会的、高級感、女性の評価が高い

美しい景観が見られるエリアの例

  • 豊洲エリア:海が見える
  • 芝エリア:東京タワーや公園が見える

知名度の高いエリアの例

  • 東京を代表するブランドエリア:赤坂、麻布、青山

2.人口増が見込めるエリア

人口が減らないエリアや増え続けるエリアでは需要が減りにくいことになります。

特に再開発の予定があるエリアは将来性が高いと考えられます。

例として、次のようなエリアがあげられます。

  • いまはホテルや商業施設はないが、将来開発の予定があるエリア
  • 新駅や路線の乗り入れ、ショッピングセンターの建設計画があるエリア

再開発の情報は鉄道会社や行政、大手デベロッパーのホームページなどから得ることができます。

例えば >>>東急ホームページ 「都市開発」

東京や大阪などの大都市圏が対象ですが、再開発計画をまとめたサイト「都市レポ」は情報をまとめて見られるので便利です。

3.交通アクセスが便利なエリア

マンションは最寄り駅から徒歩圏内を選んだほうが良いと言われています。

マンションマーケット社がおこなった『「物件選び」に関する実態調査』では、物件選びの際に最も重視したポイントは持ち家派、賃貸派ともに「最寄り駅からの所要時間」でした。

また、駅までの距離の他に、急行が停まる駅や、複数路線が乗り入れている駅なども立地の良さを左右する条件になります。

「駅近マンション」とは、徒歩何分までのマンションなのか?

参考となる資料に『東京カンテイがおこなった「徒歩時間別 新築&中古マンション坪単価」調査』があります。

この調査によると、首都圏と近畿圏では駅徒歩6分を超えると坪単価が下がっています。

中部圏では徒歩9分を超えると坪単価に下落が見られました。

特に中古マンションは駅から近いほど、坪単価が高い結果になっています。

4.周辺施設が充実しているエリア

周辺施設の充実度は、「日頃よく使う施設が近くにあるか」になります。

・食料品や日用品を購入できるお店(スーパーやコンビニ、ドラッグストアなど)は近隣にあるか。

・公共施設(学校、病院、役所、公園、図書館など)はあるか。

・ライフスタイルによっては飲食店やスポーツジム、学習塾も必要な施設になるかもしれません。

よく使う周辺施設は、生活をする方の年齢層や家族構成、ライフスタイルによって異なります。

例えば子育て中のファミリー層なら、学校や病院、公園などのニーズが高いと思います。

一人暮らしの方ならコンビニや飲食店、スポーツジムなどが好まれるかもしれません。

ライフスタイルによって、人気の間取り(広さ)も変わります。

例えば、子育て中のファミリー層の場合、1LDKと3LDKのどちらが好まれるでしょうか。

たとえ学校や公園が近くあっても、ファミリー層に人気のない間取りでは立地のメリットを活かしきれません。

5.安全性の高いエリア

住宅は生活の基盤になるので、家族が安全して暮らすことができるエリアも立地の重要な条件になります。

水害や土砂崩れなどの自然災害が起こるリスクについては、国土交通省が運営している「ハザードマップポータルサイト」でかんたんに調べることができます。

調べられる情報「洪水・土砂災害・高潮・津波・道路防災情報・地形分類」

空き巣やひったくりが頻発するエリアは生活上の不安もあり多くの方が敬遠します。

東京の場合は「警視庁犯罪情報マップ」で子供・女性に対する声かけ・つきまとい等の発生情報を調べることができます。

また、交通事故の発生状況は、警視庁の「交通事故発生マップ」で確認することができます。

6.地形や由緒あるエリア

地形

「地形」が資産価値に影響する場合があります。

高台のマンションは、眺望や日当たりの良い場合が多く資産価値が高い傾向があります。

また水害のリスクが小さいことも資産価値が高く評価されることにつながります。

土地の標高は「地理院地図(電子国土Web)」で調べることができます。

由緒あるエリア

由緒あるエリアとは、江戸時代に大名屋敷があった土地のような歴史のある場所のことです。

このような場所は、地盤がしっかりしていたり、高台にあることが多いようです。

街のイメージも良く、資産価値につながるとされています。

住み心地

このパートでは資産価値に関連するような住み心地を紹介します。

住み心地は人により感じ方が違いますし、家族構成によっても変わってくると思います。

特に注意が必要しておくことは、住み心地に関する項目は「将来変わる可能性がある」ということです。

7.日当たり

人気のある日当たりは、南向き、東向き、西向き、北向きの順になっています。

南向きと北向きの資産価値は10%あるとも言われ、人気のある向きの方が資産価値が高くなる傾向があります。

東向きと西向きとでは日照時間はあまり変わりませんが、午前中に日が入る東向きの方がやや人気があります。

ただし、日当たりの良さは周辺の建物によって左右されるので注意しましょう。

南向きのマンションであっても目の前に大きな建物があると日当たりが悪くなってしまいます。

また、購入後に建設されることもあるので建設予定を確認しておくことも大切です。

高層階の部屋ほど遮るものが少なくなるため日当たりが良くなりますし、2面採光できる角部屋や採光できる部屋が横に並ぶワイドスパンの間取りも人気があります。

8.眺望

日当たりと同様に眺望の良い部屋も資産価値が下がりにくいと言えます。

眺望が良い例として

  • 東京タワーやレインボーブリッジが見える部屋
  • 海や空が広がるベイエリアの部屋
  • 公園や緑が見える部屋

ただし、眺望も日当たりと同様に建物の建設などにより変わる可能性があるので注意が必要です。

9.居住者のライフスタイル

居住者のライフスタイルに一貫性があると居住中のトラブルが起きにくいとされています。

シングル層とファミリー層が混在しているマンションでは、生活リズムや騒音に対する許容度が異なるためトラブルを招きやすいと言われています。

居住者のライフスタイルや一貫性については、マンションの間取りからある程度推察する事もできます。

例えば、1DKなどの小さな間取りから3LDKなどの広い間取りが混在しているマンションでは単身世帯と子育て世帯が混在しているのではないでしょうか。

管理状態

「マンションは管理を見て買おう」といわれるほど、日々の管理が資産価値の維持に重要な条件になっています。

多くのマンションでは区分所有者の代表が管理組合を設立し、日常的な管理を管理会社に委託している場合が多いと思います。

委託された管理会社は、契約に基づいて管理費や修繕積立金の管理、共有部分の清掃や維持、修繕計画の策定などの業務を担っています。

そのため委託した管理会社によっては、共有部分の清掃など日常の管理だけではなく、修繕積立金の不足などマンションの価値を下げる原因にもなりかねません。

評価の高い管理会社を調べるには、「マンション管理会社の満足度ランキング2022」が参考になります。

10.管理が行き届いているか

日常の管理が行き届いているか確認しておきたいポイント

  • 清掃やゴミ収集:共有部分や老化、エレベーター、駐車場などの清掃やゴミ収集の状態
  • 施設や設備の管理:エレベーターや防災設備などの定期的な点検や補修の状態
  • 建物の修繕や改修:修繕計画や予算が作られ、外壁や配管などの修繕や改修が行われているか
  • マンション内のトラブル対応:住民同士のトラブルや管理費の未払い等の対応がされているか

管理組合の議事録を確認する

日々の管理は管理会社に委託されていますが、マンションの区分所有者も主体的に活動していることが大切です。

区分所有者の代表である管理組合が開催する会合の議事録には、日常の課題や対策が記録されていますので取り組みを確認することができます。

売買を仲介する不動産業者さんに相談してみましょう。

11.修繕積立金は適正か

修繕積立金は、マンションの定期的な修繕やエレベーター、立体駐車場の改修などに必要な費用を管理組合が住民から集めて積み立てているお金です。

必要な金額は、建物の老朽化により必要な修繕費用などから長期的かつ総合的に見積もり計算されます。

また、建物の状態や管理組合の財務状況が変化することもあるため、定期的に見直され必要に応じて金額が変更されることもあります。

修繕積立金は様々な要因によって算出されるためマンションごとに金額の違いが大きくなります。

そこで国土交通省では実際に作成された長期修繕計画を収集し、平均金額や大部分が収まる金額の幅を示しています。

日本経済新聞(2022年11月28日)「マンションの修繕積立金、目安は国交省の改定指針」

左の金額は、専有面積が1平方メートルあたりです。

20階以上のマンションで、間取りが60平方メートルの場合

平均金額:月20,280円

大部分が収まる金額の幅:月14,440円〜24,600円

ブランド力

ブランド力の高いマンションも人気があり資産価値が下がりにくいと考えられます。

特に新築時の売主が住友不動産、大京、東急不動産、東京建物、野村不動産、三井不動産レジデンシャル、三菱地所レジデンスはメジャーセブンといわれ高いブランド力があります。

12.新築時の売主が大手デベロッパーであるマンション

メジャーセブンといわれる7社が2019年に全国で供給した新築分譲マンションは19,398戸で全体の27.5%を占めます。

またメジャーセブン各社はそれぞれマンション管理会社をグループ内に持っておりマンション購入後も一貫性のあるサービスが提供されています。

デベロッパー主なブランド管理会社
野村不動産プラウド、プラウドシティ、プラウドタワー野村不動産パートナーズ
東急不動産ブランズ、ブランズタワー、ブランズシティ東急コミュニティー
三井不動産レジデンシャルパークホームズ、パークシティ、パークコート、パークタワー、パークマンション三井不動産レジデンシャルサービス
東京建物ブリリア、ブリリアシティ、ブリリアタワー東京建物アメニティサポート
三菱地所レジデンスザ・パークハウス、ザ・パークハウス アーバンス、ザ・パークハウス グラン三菱地所コミュニティ
住友不動産シティハウス、シティテラス、シティタワー、グランドヒルズ住友不動産建物サービス
大京ライオンズ、ザ・ライオンズ、ライオンズガーデン、ライオンズタワー大京アステージ

理想とするマンションのタイプと購入を検討しているマンションのタイプの相関関係

マンションデベロッパー大手7社の新築マンション情報サイト

特にニーズの高い3つのマンションタイプ

  • 信頼できる不動産会社が分譲するマンション
  • 信頼できる建設会社が施工するマンション
  • 管理会社が信頼できるマンション

13.エリアのランドマークとなるようなマンション

エリアのランドマークとなるマンションとは、そのエリアの中でも特に目立つ外観を持ち、周辺の景観に対しても強い印象を与えるマンションのことです。

特に外観が特徴出来であることだけではなく、周辺の景観と調和するようなデザインが求められ、有名な建築家やデザイナーの手掛けたマンションはブランド力が高くなる傾向があります。

六本木駅のランドマークマンションランキング・ベスト3

  1. ブランズ六本木ザ・レジデンス
  2. パークマンション六本木
  3. フォセレーヌ赤坂檜坂

参考資料:ダイヤモンド不動産研究所「港区の駅ごとのランドマークマンションランキング

外観

14.建物の見た目に高級(重厚)感があること

建物の見た目は資産価値に影響を与えると言われています。

外観が美しく高級感やブランド力を感じるマンションには購入希望者や賃貸希望者の注目が集まりますが、老朽化した外観では敬遠されやすくなり資産価値の低下につながります。

建物は年々劣化をしていくものですが、古い建物でも存在感のある建物があります。

例えば三越などの百貨店を思い浮かべると、古い建物でも石材が用いられ重厚感や高級感が感じられると思います。

建物の見た目に高級感がある作りとしては次のような例があります。

  • 外壁が石張りやタイル張りになっていて重厚感が感じられる
  • エントランスに御影石や大理石が使用され、吹き抜けや開放感がある
  • ホテルライクな内廊下の仕様になっている

築年数

15.新耐震基準であること

日本では大きな地震も多く、購入希望者や賃貸希望者が耐震性能を重視するようになっています。

耐震性能は地震被害や建物の寿命にも影響があることから資産価値を下げない要件といえます。

耐震性の基準は、旧耐震基準と新耐震基準の2つ

旧耐震基準は1981年(昭和56年)に建築基準法の耐震基準が改正される前の耐震基準のことです。

この改正以降、現在まで耐震基準として使用されているものが新耐震基準です。

新耐震基準では震度5以上の地震に対する規定が変更された

旧耐震基準では震度5強程度の揺れで建物が倒壊しないことや補修により生活できるレベルに回復できることが基準となっており、震度6以上の地震については基準が設けられていません。

新耐震基準では震度5強程度の揺れでは建物は軽いひび割れ程度で大きく損傷しない、震度6〜7程度においても建物の損傷はほどんどなく倒壊しない性能が求められています。

日本で発生した震度7の地震

地震名発生日最大震度マグニチュード
北海道胆振東部地震2018年9月6日震度76.7
熊本地震2016年4月14日震度77.3
東日本大震災2011年3月11日震度79.0
新潟県中越地震2004年10月23日震度76.8
阪神淡路大震災1995年1月17日震度77.3
参考:「気象庁:日本付近で発生した主な被害地震

その他

16.適法性やマンション固有の特性に問題がないこと

適法性やマンションの特性に問題のある物件を買いたい人は少ないと思うので、マンションが問題を抱えていることは資産価値に影響を及ぼすといえます。

重要事項説明書で確認したい5ポイント

  • 土地建物に関する権利(所有権、敷地権、貸借権、抵当権など)
  • 都市計画法や建築基準法などの対象不動産に関係する法律による制限
  • 住宅性能評価や石綿使用調査、耐震診断に関する記録や書類の有無
  • 共用部分と売買対象の専有部分の修繕や内容についての記録
  • 近隣の建築計画の有無や周辺の嫌悪施設(ゴミ処理場など)の有無

参考:長谷工の住まい「長谷工アーベストの新築マンションなどの住まい検索サイト」より

最後に

マンションの資産価値に関する記事はインターネット上に多く書かれていますが、どれも少しずつ内容が異なっています。

今回の記事では、マンションの資産価値に影響を及ぼすと考えられる事項について”もう一度マンションを買うなら”と購入者の視点でまとめました。

今回の記事がマンション購入を検討されている方の参考になれば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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